手縫いの革製品はミシン縫いの革製品より優れているのか?

“この革小物は手縫いで作っているのでとても長持ちします!”

という謳い文句の革小物がありますが、本当に良いのかどうか、また良いのであれば何が良いのかを考えていきたいと思います

まず製法の違いから考えていくと、こちらのサイト等にあるように、ミシン縫いは上糸を下糸に絡めるように縫っていきます(普通のミシンと同じです)。一方、手縫いは革に(菱目打ちで)穴を空けて、その穴を八の字を描くように縫っていきます

手縫いは一度ほどけても、ほどけたところだけ修理できるので長持ちすると言われます。しかし、私の個人的な意見を述べるとすると、服を縫う糸と違って、革製品用のミシン糸はどれもとても丈夫なので、財布を使っている10年、20年くらいであれば問題ないと思われます。

職人の腕にもよるかもしれませんが、下手な手縫いだと逆に革に変な負担がかかってしまうことに繋がる可能性もあります。

また、薄い革や柔らかい革は手縫いには不向きなので、ミシン縫いでしっかりつけるほうが結果的に綺麗で長持ちするかと思います。

ミシンを持っていなくて、自分でレザークラフトするというのであれば手縫いしかないですし、大量生産しないのであれば、手縫いでもよいかと思います。手縫いの場合は、穴をあけるためにステッチという溝を作ることになります。この溝があるお蔭で、糸が上手くステッチの中に納まるので、見た目が少しだけすっきりします。これが好きな方もいるかもしれません。

ちなみに、私が最もおすすめするGANZOさんや、岡山のPonteさんはすべてミシン縫いで革製品を製造されています。そういう意味では、手縫いで有名な革製品屋さんはあまりないのかもしれません。

手縫いかミシン縫いか、というところは好みはあるかもしれませんが、個人的には手縫いにこだわる必要はあまりないと感じています。

以上、ご参考になりましたら幸いです!

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